2012年6月12日火曜日

PCRT特別上級研究会のフィードバック

先日、PCRT特別上級研究会を開催いたしました。ゴールド認定以上の先生方に福岡に集まっていただき、通常よりも少ない人数でとても実りのある研究会を開催することができました。
プログラムの内容は下記の通りでした。

 ハード面施術の最新情報
 ソフト面施術の最新情報
 遠隔治療
 代理検査施術の応用
 サプリ・薬剤適合検査法
 コーチングの応用
 治療院経営の考察
 クリニカルフィードバック

上記の内容に加えて、菊地サブインストラクターにもプレゼンをしていただき、より密度の濃い研究会になりました。

ハード面施術の最新情報では、筋膜の施術法をご紹介させていただきました。以前から行っていた施術法と重なる面が多いですが、筋膜という概念を幅広く応用することでさらに施術効果が引き出されるということを理解していただけたと思います。

ソフト面施術の最新情報では、以前ご紹介した「緊張パターン」と「リラックスパターン」の手法ではなく、「緊張パターン」(反応パターン)のみの施術法のアプローチの仕方をご紹介しました。「そのイメージで反応が示されていますので、身体が反応しないように合わせます。」などの患者さんへの伝え方もご紹介しました。ハード面の施術と同じような要領でソフト面の施術がしやすくなったと感じていただけたと思います。

遠隔治療と代理検査の施術では、経穴人形を使った代理検査治療やスカイプでの遠隔治療のデモなどを行い、実際に先生方もその効果を体験していただきました。予想していたよりもシンプルで、通常のPCRTの施術ができれば、遠隔治療もできる可能性が大きいという印象を受けたというフィードバックもいただきました。

サプリ・薬剤適合検査と施術法では、ボランティアで出ていただいた先生のデモンストレーションにおいて、たまたま薬剤が適合していない反応が示され、適合施術を行った後に反応が消失しました。デモを受けていただいたご本人もその薬剤に違和感を持たれていたとのことで、なるほどという印象を受けました。また、サプリ・薬剤適合検査と施術法は、アレルギーの施術法とその概念やアプローチの仕方が類似しており、その必要性や効果を理解していただいたのではないかと感じました。

コーチングの応用では、理想のゴールに向かいたいが、無意識の自分がブレーキを掛けてしまう事例などのアプローチの仕方をご紹介しました。意識の自分と無意識の自分とに不一致が生じて、身体面やメンタル面に誤作動を生じさせる事例は少なくはなく、スポーツや仕事などのパフォーマンスの向上に役立てていただけると思います。

治療院経営の考察では、あるせんべい焼き職人の言葉をご紹介しました。ご紹介させていただいた80歳代のせんべい焼き職人は、師匠から教えられ今も守り続けていることがあるということです。それは何かというと、「セールスはするな」という教えです。せんべいが売れなくてお客が来なくなったら、モノづくりやサービスに「真心」がこもってないと思えと教えられてきたといいます。つまり、お客が来ないのもセールスのせいにするのは筋違いという本質的で含蓄のあるお話でした。

最後のクリニカルフィードバックでは、施術者役、患者役、オブザーバー役に役割を決め、施術後の三人がそれぞれにご自分が率直に感じたそのままの内容を施術者の今後の成長や学びにつながるという前提で互いにフィードバックしていただきました。このようなお互いを高め合うフィードバックは、滅多にある機会ではないのでとても参考になったのではないかと察します。

今回は、上級者限定研究会ということも踏まえて、基礎知識や技能があるという前提での研究会でしたので、参加者それぞれの目的が明確で充実した研究会になりました。今回の研究会の内容も今後の通常研究会の内容に活かしていくことができればと考えております。特別上級研究会の次回開催については未定ですが、参加者の動向を見ながらまた開催できればと願っています。今回、初めて特別上級研究会を開催しましたが、ご参加していただいた先生方に心より感謝申し上げます。

2012年6月8日金曜日

「下座行」

先日、致致という雑誌をめくっていていると、「思い上がらず、下座に徹して生きる時、天が君を助けてくれる」という森信三先生が残された言葉に目が止まりました。以前、森信三先生の「修身教授禄」という著書の中で「下座行」ということを説明されていて感銘を受けたことを思い出しました。

森信三先生のいう「下座行」とは、『自分を人よりも一段と低い位置に身を置くことです。しかもそれが「行」と言われる以上、その地位に安んじて、わが身の修養に励むことを言うのです。そしてそれによって、自分の傲慢心が打ち砕かれるわけです。すなわち、身はその人の実力以下の地位にありながら、これに対して不平不満の色を人に示さず、まじめにその仕事に精励する態度を言うわけです。これを「下座を行ずる」というわけです。』また、森先生は、この「下座行」は「人間を鍛えていく土台」というふうにもいわれています。

若いころはともかく、年齢を重ねるにつれてこの「下座を行ずる」ということを忘れがちになります。特に指導者的な立場に身を置いていると、知らず知らずのうちに「慢心」や「傲慢」な心がでてしまいがちです。50歳を過ぎてから、この「下座行」が毎日の習慣になるように色々と考えて工夫したいと考えています。

2012年6月4日月曜日

「関節の健康はバランス調整から」

一般的に腰痛や関節痛は「骨の変形」、「ゆがみ」、「軟骨異常」などの「構造異常」が原因だと思われがちです。最近ではMRIなどの画像検査の性能が進化して、構造異常が正確に分かるようになってきました。その構造異常が画像に示されると、多くの人はその構造異常が症状の原因だと決めつけてしまう傾向があるようです。

外傷などで構造異常が症状の原因になることもありますが、多くの構造異常は長年のバランス異常の結果であって症状の原因ではありません。慢性的なバランス異常の結果として、関節に異常な負荷が加わって構造異常が生じたのです。

画像診断で椎間板ヘルニアや変形性関節症などの構造的な診断を受けた患者さんのほとんどが、ファミリーカイロで行う筋肉系、神経系、メンタル系のバランスを整える施術で改善されています。それは、多くの症状の原因が構造異常ではなく、バランス異常から生じているためです。

身体のバランスをコントロールしているは神経系で、神経系の命令によって筋肉系が働き骨格のバランスが保たれています。つまり、日ごろからバランスを整えることで、関節の健康が保たれるのです。歯医者さんで歯石を除去してもらって歯の健康を保つように、ファミリーカイロで背骨や他の関節のバランスを整えて関節の健康を保ちましょう。