2012年8月31日金曜日

食事制限による成長不良

先月、1歳半の男の子が来院。最初はお母様よりお子様のアレルギーのことで相談を受ける。生後数か月後から湿疹の症状があらわれ、最初の病院ではステロイド治療などを受けて一時症状が改善される。その後、症状が悪化して他の病院で治療を受ける。そこでは主に除去療法が中心で6か月ほど入院されたとのこと。

生後、10か月より体重が増えていないとのことで、このまま体重が増えなければどうなるのだろうと深刻に悩まれていた様子。食事制限をかなり厳しく行われているとのことで、食べているものが随分と限られている印象を受けた。

乳幼児の場合、お母さんの健康状態も影響を及ぼすので、一緒に施術を受けて頂いた。食事を中心にしたアレルゲンとそれに絡んだ感情面を特定しながら、食事全体が身体のバランスに影響を及ぼさないように施術を行った。

施術を開始して、徐々に改善傾向へと向かい、今まで制限していた食品が食べられるようになり、体重も1キロほど増えて、お母さんも安心された様子。まだ卵やその他の食品にアレルギー反応は示されるが、施術前に比べると、メンタル的にも安定感が出た様子。

様々な医療情報が錯綜する中で、何を信じていいのか分からなくなってしまったのだろう。西洋医学では科学情報が基本になり、科学というモノを基本にするあまり、様々な情報が錯綜してしまう。
科学的情報は大切な情報ではあるが、それが医療のすべてではなくほんの一部分にすぎないという認識が大切だろう。科学的医療が全てであるかのごとく盲信してしまうのは危険である。

科学はとても進歩しているのは事実であるかも知れないが、かといって生命体の病気、健康のことが全て解明されているわけではない。人間の生命体にはまだまだ解明されていないことがたくさんある。

自分の健康を自分で守るためには、医療技術を信じるよりも、まずは自分の身体の治癒力を信じることが大切である。その上で、自分の体調に応じて自分にベストな医療を選択することが必要だろう。

人間は本来、時間の経過とともに治るという力、すなわち自然治癒力というものを持ち備えているということを忘れないでほしい。我々自然療法家は、その治癒力の扉を開き、本来の生命力を発揮させるお手伝いをさせていただいている。

健康を損なったとき、この自然治癒力を発揮させる有機生命論的医療を選ぶのか、機械構造論的医療を選ぶのか、その時々の症状によるだろう。どちらがいいとか悪いとかの問題ではなく、もちろんどちらが優れているか否かの問題でもない。

けがをした時に機械構造論的医療はとても効果を発揮してくれる。しかしながら、原因が分からず知らず知らずに自然に病気になった場合などは、有機生命論的医療を選択して自然治癒を引き出して治していくのが賢明かもしれない。

今回の症例では、身体に合わないものを除去して、症状を押さえてしまう機械構造論的医療では結果的には改善にはつながらなかった。有機生命論的に合わないものを身体に調和させて自然治癒力を引き出すことで症状が改善された。

このような自然治癒力の効果をもっと多くの人に知っていただき、気軽に利用していただける環境を目指して、医療に貢献できればと願う。

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