2017年6月9日金曜日

クループ症候群、喘息発作後の咳の継続

クループ症候群、喘息発作後の咳の継続

4歳、女の子、二週間ほど前にお母様の実家に帰省した際に久しぶりに喘息発作の症状がでたとのこと。すぐに病院を受診して吸入薬で治療を受ける。他の病院でも検査を受けるとクループ症候群との診断を受ける。上気道で気管が狭窄して入ればクループ、下気道で狭窄して入れば喘息ということである。喘息発作は収まっているが咳が2日間ほど継続しているとのことで来院。

1回目の施術
【目安検査】
顔面前15センチ空間のEB陽性反応
1日のサイクルパターンの検査で、家と幼稚園の場面で陽性反応

【検査と調整】
ハード面調整法
エネルギー系→経絡→脾経(両側)
ソフト面調整法
脳幹脊髄系→身体感覚→吸引→金属類(PM2.5)陽性反応
呼吸振動法にて調整
吸引でフィードバック→黄砂陽性反応
呼吸振動法にて調整
吸引でフィードバック→雑草陽性反応
呼吸振動法にて調整

2回目の施術:6日後
【問診】
前回の施術から咳がだいぶん改善されたとのこと。肘のところに湿疹があるので見て欲しいとのこと。以前からアトピー性皮膚炎があり、でたりでなかったりしているとのこと。

【目安検査】
患部を触る→陽性反応
皮膚と皮膚→陽性反応

【検査と調整】
ソフト面調整法
身体感覚→接触→ダニ陽性反応
呼吸振動法にて調整
身体感覚→温感→暑くなる
お母さんの代理によるイメージ情報にて呼吸振動法で調整
施術完了

【考察】
一般的に花粉やPM2.5、黄砂など大気の吸引物質が原因となると、外出を控え、マスクなどでそれらが体内に侵入しないように予防する。あるいは対症療法的に症状を緩和する薬が処方される。一時的に症状が改善されるかもしれないが、症状がぶり返し、根本的な改善には至らないことが多いだろう。本症例では、母親の実家に帰省した際に久しぶりに喘息発作の症状が現れたとのことで、なんらかの心理的要因はあった可能性はあるが、金属類、黄砂、雑草に対するアレルギーだけの治療で咳の症状はほぼ改善した。PCRTのアレルギー療法ではごく普通の改善例だが、代理治療としては早期に改善した症例なのでご報告させていただく。 

2017年6月3日土曜日

脳のコリをほぐす

2017年度67月のFCCニュースレター

日本では、4月から新年度が始まり、学校でも職場でも何かと変化のある時期です。大きな環境の変化に伴って体調を崩される人も少なくはありません。そのような環境の変化に適応する際の心身の不調は「五月病」といわれています。ゆううつ、イライラ、眠れない、理由もなく悲しくなるなどの精神的症状や、胃の痛み、食欲不振、動悸、息苦しさ、疲れ易いなどの身体的症状が現れます。

原因の多くは精神的なストレスです。今までに経験のない環境の変化に心も身体も適応できない状態です。このような環境の変化によるストレスは、長い人生の中で多かれ少なかれ誰もが体験することです。いい意味で言えば、そのような変化が人を成長させてくれます。しかし、あまりにも変化のギャップが大きければ、そこに適応するのは難しくなります。一般的にいわれている「五月病」は、1〜2ヶ月すると自然にその環境に慣れて、精神面や身体面の症状も良くなってくると言われています。

6月〜7月になってもそのような症状が継続する場合は、効果的なケアが必要です。ファミリーカイロでは、腰痛や肩こりといった肉体の症状以外に、メンタル的な症状の改善も得意としています。特に「ストレスケア」は長年の臨床経験の積み重ねで効果を上げてきました。不安感やイライラ感などの気分障害は、数値化して効果を判断します。例えば、患者様の感覚でレベルを数値化すると10段階で10だったものが、施術後には5以下に軽減する方がほとんどです。全ての患者様に効果的であると保障することはできませんが、薬物療法を好まない方にはオススメできる施術法です。

なぜ効果があるかというと2つの理由があります。

1.       本来、脳には柔軟性(可塑性)や適応力がある
2.       脳に精神面や肉体面の症状を緩和させる脳内麻薬物質を持っている

脳の柔軟性とは、「慣れる力」のことです。周りの環境の変化に「慣れる力」は本来誰もが持っている機能です。しかしながら、ストレスを受けると、脳の神経回路が過剰にこり固まり、そのコリがほぐせなくなってしまうのです。ファミリーカイロのストレスケア(PCRT)には二つの方法があります。一つ目は、モヤモヤ感や自己否定感などをそのまま感じていただき、そのストレスレベルを数値化して、脳のコリをほぐすために生体エネルギーを調整する方法です。二つ目は、ストレスに関係する言語情報を検査して、脳のコリを少しずつ解きほぐしていく方法です。脳は心の現状を認識するだけで、凝り固まった神経回路が解きほぐされ、ストレスの感じ方が変わり、自律神経系も整えられます。そして、しばらくすると新たな思考の選択肢が生まれる方がほとんどです。


一般的には、問題が解決しないとストレスは治らないと思い込みがちですが、脳のコリがほぐれると問題の受け止め方にも変化が現れ、十分にストレスに対処できるようになるのです。また、ストレス解消法として、趣味や娯楽を楽しむことも大切ですが、脳のコリをほぐし心を整理することは、本質的なストレス解消はもちろん、心の成長にもつながります。

少しでもストレスを感じることや心に引っかかっていることがありましたら、ぜひお声をお掛けください。

2017年6月2日金曜日

強迫性障害


【情報・経過】
40歳、男性、自閉症、4年ほど前より当院を利用していただいており、メンタル面の問題や肉体面の問題があるときにご利用いただいていた。病院でも強迫性障害と診断され複数の薬を毎日服用している。今回は、8ヶ月ぶりの来院で、1ヶ月ほど前に仕事上のトラブルがあり、そのことが頭から離れずに気になっているとのこと。来院の際、お母様に大きな声で話していることを指摘されて、イライラ感のレベルも高まっている様子だった。

《目安検査》
チャクラ1、2、3、4 両側手のチャクラ、頭部空間EB(オーラ)
トラブルのイメージ、数値化→わからない。PRTの検査では10段階で9レベル

《調整結果と考察》
アクティベータ・メソッドによるハード面調整後、トラブルに関係する気分のイメージから調整を行う。PCRTの気分障害調整法を施し陽性反応を消去。PRTによる気分障害のレベルは9から1レベルへと軽減。
「気分はどうですか?」と尋ねると「いいですね。先生のマッサージとホットパックがよく効きました・・・」
術者:「???マッサージとは違いますが・・・(笑)」
患者:「あ、すみません、カイロの治療でしたね・・・(笑)」
術者:「何でも効果があればいいでよね・・・(笑)」
マッサージとホットパックが効いたというコメントには拍子抜けしたが、なぜ効果があったのかどうかは患者さんにとってはどうでもいいこと。でも、治療者側にとっては、なぜ効果があったのかということは、治療効果を高める上でとても重要な関心ごとである。「なぜ効果があったのか」ということに興味を持っていただく患者さんもいるが、多くの患者さんにとってその理屈はどうでもいいことが多い。治療前までは、お母様とのちょっとした会話でイライラ感が高まっていた様子だったが、治療後にはすっかり気分も回復された子だった。もしも、施術前と施術後を脳の画像検査で比較すれば、大きな変化がみられるだろうと思うが、科学的な証明よりもまずは目の前の患者さんに喜んでいただけることが先決だ。自閉症と診断された患者さんには様々なタイプがおられる。今回の患者さんのように、強いストレスを受けるような出来事が生じると、そのことが頭から離れなくなって、そこから抜け出せない患者さん。視覚的情報や聴覚的情報に過敏な患者さんなど様々である。誤作動記憶が複合してくると様々な症状として現れる。これは、自閉症と診断されていない方に限らず、誰にでも起こり得る。ファミリーカイロで行なっているPCRTの主な治療目的は、脳の誤作動記憶を調整して、様々な環境に適応できる脳の記憶に書き換えることである。一回の施術で、様々な環境の変化に適応できるようになる訳ではないが、施術を継続しながら脳のコリをほぐし、脳の柔軟性が高まるようにサポートできればと願う。


2017年5月31日水曜日

寝ている時に両足がジンジンして歩く時に両足が重たい

寝ている時に両足がジンジンして歩く時に両足が重たい

85歳、女性、両膝や足の裏、両手の痛み、右肩関節の痛みを訴えて来院。ふらつき感や足のむくみの症状もある。血管迷走神経失神で何度か意識がなくなり病院に搬送されたとのこと。整形外科や内科の病院には通院されている。

【経過と調整】
最初は歩行もままならなくて、付き添いの方と来院されていたが、通院回数を重ねるごとに徐々に回復された。当初は関節の痛みに加えて、メニエール氏病や頻尿、喘息、アレルギー、便秘など様々な症状を抱えていた。症状があまりにも複合しているので、最初は何が改善され何が改善されていないのかが分かりにくかった。

通院回数を重ねるごとに、今まで長く患っていた両膝の痛みや肩関節、手の痛みも改善された。施術後に症状が一時改善され、ぶり返すことも多かったが、そのぶり返しもだんだんと少なくなり、ご本人も治るということに自信を持たれていた様子だった。数週間は足の痛みを訴えることがなかったが、先日、寝ている時に両足がジンジンして、歩く時に両足が重たいという。症状の程度を数値化すると10段階で「10レベル」。

アクティベータ・メソッドによる調整後、症状が「6レベル」まで下がる。その後、PCRTのハード面調整法にて中枢神経系刺激と筋膜調整を行い「3レベル」まで下がる。3日後に来院され、ジンジンしていた症状がだいぶん改善されているが、特に右足に症状を感じるとのこと。症状のレベルを尋ねると「3レベル」。引き続き、アクティベータとPCRTの筋膜を調整後レベルを尋ねると「1レベル」まで改善。帰りには「だいぶん楽になった!」と喜んで帰られた。

【考察】

年齢のせいという訳ではないが、年を重ねるごとに病院で様々な治療を経験されている様子だった。最初の通院では様々な症状を抱えていたので、症状を数値化するという段階ではなかったが、症状が限定化されるにつれて、数値化することができ、さらに症状の改善度を客観的に確認することができた。治療法はもちろん、自分自身の治る力に対する信頼がかなり高くなった様子。今後、症状がぶり返すこともあるかもしれないが、「治らない経験」よりも、「治る経験」の方が上回ったのではなかろうか。今後もご自身の身体に自信が持てるようにサポートさせていただく。